監督:黒沢清 出演:市沢真吾、高橋洋、古澤健、藤森朋果
■ 2001年に群馬県で行われた国民文化祭で高崎市が主催したシンポジウム「21世紀と映像表現の可能性」のために制作された短編。黒沢清が自ら撮影して来た世界各地の映像に、不穏な空気を称えた男たちが繰り広げる暴力の描写が挿入される。9.11直後、その時代の気分を的確に示した傑作。
高橋「この映画、何なんですか?」
黒沢「何なんだって君、映画と旅だよ。旅の途中で撮っていたの!」
高橋「しかしよくまあ旅客機をこんな風に」
黒沢「撮っていたんだな、これが」
高橋「この影がいくつもよぎってゆくところなんか『千と千尋』の影響が」
黒沢「見てないけどね。それより判ってくれた? 暗くて判りにくいかも知れないけど、この人。くっくっく、この人ねえ」
高橋「トビー・フーパーですね」
黒沢「ああそう」
高橋「で、僕の役は何だったんですか?」
黒沢「忘れた」